作家コメント
電車で隣に座っているこの人は、今夜一体何を誰と食べるのだろう。
見ず知らずの他人が、どんな生活を送っているのか無性に知りたくなる習癖が私にはある。幼い頃から私の想像と推測は止まらなかった。そして今、私はその興味を作品にしている。各種の雑誌などに登場する人間の姿は、視覚的には人目に曝されているが実際のその人は知り合う事もない遥か遠い存在である。でも、彼等にも人生がある。最も象徴的な他者である彼等をスケッチし、そこから始まるいつもの空想はその人の本来の姿を捕らえられぬまま抽象的な形となってキャンバスに描かれていく。他者と分かり合うのは容易くない。私は絵画で他人を推察する。

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